もし自宅の屋上で、移動時間ゼロの「ととのいを叶えられたら」そんな願いを、現実にする方法をまとめました。この記事では、屋上サウナの魅力はもちろん、設置前のチェックポイント、施工手順、費用の目安、季節ごとの使い方までをわかりやすく解説します。
はじめての方でも迷わないよう、サイズ選びや電源・ストーブの基本、雨風・防水への配慮、近隣への配慮ポイントも具体的に。自宅の屋上を、家族や友人と楽しめるプライベートサウナに育てるための実践ガイドとしてお使いください。
自宅の屋上にサウナを設置する完全ガイド
自宅の屋上にサウナを設置するというアイデアは、近年とても注目を集めています。自分だけのプライベート空間で景色を眺めながら汗をかく時間は、他では味わえない贅沢です。
この2つのバレルサウナの写真は実際に私が施工させていただいたものです。左側は屋上に、右側はベランダに取り付けました。今はサウナブームもあり、一般家庭に置いたり、会社に設置する案件も増えてきました。

ただし、実際に設置を検討する場合は「屋上の構造や耐荷重は大丈夫?」「法律や管理規約に問題はない?」といった確認が欠かせません。
この記事では、屋上サウナの基本的な魅力から、設置前に押さえておきたい安全面・法律面のチェックポイントまでを整理しました。まずは、屋上サウナがなぜ注目されているのかを見ていきましょう。
屋上サウナとは?魅力と特徴
屋上サウナとは、その名の通り自宅の屋上に設置するサウナのことです。
最大の特徴は、開放的なロケーションで自然の風や夜景を感じながらサウナに入れる点。都市部であっても、屋上なら人目を気にせず心地よいプライベート時間を楽しめます。
また、屋上サウナはデザイン性にも優れ、木材を使ったバレル型やシンプルなテント型など、ライフスタイルに合わせた空間づくりが可能です。日常の屋上を特別なリラクゼーション空間に変える、そんな魅力が詰まっています。
自宅に設置するメリット
自宅の屋上にサウナを設置する一番の魅力は、移動時間ゼロで好きなときに楽しめることです。
混雑する施設に行かなくても、思い立った瞬間に「ととのう」ことができます。さらに、完全なプライベート空間なので、他人の目を気にせず家族や友人とリラックスできるのも大きなメリットです。
健康面でも、血行促進や疲労回復、ストレス解消、睡眠の質向上といった効果が期待されます。自宅にいながら本格的なサウナ体験を日常に取り入れられるのは、大きな価値といえるでしょう。
屋上サウナに関わる法律と規制
屋上にサウナを設置する際は、必ず法律や規制を確認しておく必要があります。
まず建築基準法では、屋上の耐荷重や構造上の安全性が求められます。マンションの場合は管理規約によって禁止されているケースもあるため、事前に管理組合への確認が欠かせません。
また、薪ストーブを利用する場合は煙やにおいが近隣トラブルの原因になることもあるため、電気式を選ぶなど配慮が必要です。
さらに、防水処理や転落防止の柵など安全設備も法律的に重要なポイント。
これらをきちんとクリアしてこそ、安心して屋上サウナを楽しむことができます。
屋上サウナの設置・施工方法
屋上サウナをつくる方法は大きく分けて「自作する」か「業者に依頼する」かの2つです。
DIYに挑戦すればコストを抑えられる一方、設計や安全面の知識が必要になります。逆に業者に任せれば安心して施工できますが、その分費用は高め。
どちらを選ぶにしても、まずは屋上の耐荷重・防水・電源環境をチェックし、実際にどのくらいのサイズ・重量まで設置可能かを確認するのが第一歩です。
ここでは、自作と業者依頼の違いや、必要なスペース、電源・ストーブの選び方など、施工のポイントを順番に見ていきましょう。
自作と業者依頼の違い
屋上サウナを自作するメリットは、費用を抑えられることと、自分好みのデザインに仕上げられることです。
ただし、耐荷重や防水、電源配線といった専門知識が必要で、施工ミスは安全性に直結してしまいます。
一方、業者に依頼すれば、経験豊富なプロが設置を行うため安心感は抜群。その代わり費用は高くなりがちですが、保証やアフターフォローが付く場合もあります。
DIYの楽しさを優先するか、安心を重視するか自分のライフスタイルや予算に合わせて選ぶのがポイントです。
必要なスペースとサイズの目安
屋上サウナを設置する際に最も大切なのは、十分なスペースを確保することです。目安としては、1人用なら約2㎡、4人用なら約4㎡程度が必要です。
ただし、サウナ本体だけでなく出入り用の通路や安全のための余白も考慮しましょう。屋上の強度によっては重量制限があるため、事前に耐荷重を確認することも欠かせません。
限られたスペースでも、テントサウナのような軽量タイプを選べば導入しやすく、逆に広さに余裕があればバレルサウナで本格的な雰囲気を楽しむことも可能です。
電源やストーブの選び方
屋上サウナを快適に使うためには、ストーブ選びと電源環境の確認が欠かせません。
電気式ストーブは扱いやすく、温度管理もしやすいため都市部の屋上サウナに人気です。ただし、200Vの専用回路が必要になるケースが多いので、電気工事の見積もりを事前に確認しましょう。
薪ストーブは香りや雰囲気を楽しめますが、煙やにおいの問題があるため、近隣環境に注意が必要です。
ガス式は短時間で立ち上がるのが魅力。ライフスタイルや屋上環境に合わせて、最適なタイプを選ぶことが成功のカギとなります。
費用と予算の目安
屋上サウナを設置する際に気になるのが費用です。サウナ本体の価格だけでなく、施工費や電気工事費、防水や補強の追加工事費がかかることもあります。
相場は50万円~100万円前後ですが、選ぶサウナの種類や屋上の状態によって大きく変動します。まずは本体・施工・電源工事の3つを基本費用として把握し、そのうえで追加費用の可能性も考えて予算を組むことが大切です。
ここからは、基本費用の内訳や追加でかかるケース、コストを抑える工夫について見ていきましょう。
基本的な設置費用
屋上サウナの設置に必要な基本費用は「サウナ本体」「施工費」「電気工事費」の3つが中心です。
サウナ本体の価格はサイズや素材によって幅があり、小型テントタイプなら数十万円、本格的な木製タイプだと50万円~150万円程度が目安です。さらに、搬入や組み立て、屋上への搬送にかかる施工費が加わります。
電気式ストーブを選ぶ場合は、200Vの専用回路を引く電気工事が必要になり、ここで数万円~十数万円の追加が見込まれます。合計すると50万円~100万円程度が標準的なラインと考えておくと安心です。
追加費用が発生するケース
屋上サウナの設置では、基本費用に加えて思わぬ追加費用が発生することがあります。
たとえば、屋上の防水工事や床の補強工事が必要な場合、それぞれ数十万円単位で費用がかかることもあります。また、電源が屋上まで来ていない場合は、配線の延長や新規の引き込み工事(電気のアンペアが足りない場合、必要な電気工事)が必要です。
薪ストーブを導入するなら煙突の設置や排煙対策の工事費も追加されます。さらに、使用後の維持管理として消耗品の交換や定期点検の費用も考慮しておくと安心です。
最初の予算を組む段階で「基本費用+20~30%の余裕」を見ておくと、後悔しない計画になります。
コストを抑える工夫
屋上サウナの費用を少しでも抑えるには、いくつかの工夫があります。
まず、シンプルな構造や小型のタイプを選ぶことで、材料費や施工費を削減できます。また、テントサウナなどDIY設置できるタイプなら、業者への依頼費用を減らせます。購入のタイミングもポイントで、オフシーズンやキャンペーン時を狙えば割引価格で手に入ることもあります。
さらに、電気工事や補強工事は見積もりを複数社から取り、条件を比較することが大切です。工夫次第で、コストを抑えながら快適な屋上サウナを実現できます。
おすすめの屋上サウナタイプ
屋上サウナといっても、設置方法やデザインはさまざまです。手軽に始めたい人にはテントサウナ、本格的なサウナ空間を求める人には木製のバレルサウナなど、目的や予算に応じて選択肢があります。
また、サウナの「心臓部」ともいえるストーブにも種類があり、どのタイプを選ぶかで快適さが変わります。この章では、代表的な屋上サウナのタイプと特徴を紹介しながら、ライフスタイルに合った選び方を考えていきましょう。
テントサウナ:気軽に楽しむスタイル
テントサウナは、軽量で組み立ても簡単なため、屋上でも気軽に楽しめるタイプです。特別な基礎工事が不要で、片付けもスムーズに行えるのが魅力。キャンプやアウトドア用として人気ですが、屋上でも十分に活用できます。
コンパクトで移動可能なので「まずは試してみたい」「大きな工事は避けたい」という方におすすめです。価格も比較的リーズナブルで、サウナ初心者が最初の一歩として導入するのに最適なスタイルといえます。
バレルサウナ:本格派向け
バレルサウナは、木製の樽型デザインが特徴で、本格的なサウナ体験を楽しみたい方におすすめです。内部は広々としており、家族や友人と一緒に入れるサイズ展開も豊富。丸みのある形状は熱を効率よく循環させるため、少ない燃料でもしっかり温まります。
さらに、屋上に設置すればデザイン性の高さから空間のアクセントにもなり、特別感を演出できます。費用や設置工事はテントサウナよりも高めですが、「屋上を本格的なサウナ空間にしたい」という方に最適です。
家庭用サウナストーブの選択肢
屋上サウナの快適さを大きく左右するのがサウナストーブです。もっとも手軽なのは電気式で、スイッチひとつで温度管理ができ、煙やにおいが出ないため都市部の屋上に向いています。
薪式は炎の揺らぎや木の香りを楽しめるのが魅力ですが、煙突設置や排煙対策が必要です。ガス式は短時間で立ち上がり、忙しい日でも気軽に使える点がメリット。ライフスタイルや屋上環境、近隣への影響を考慮しながら、自分に合ったストーブを選ぶことが大切です。
屋上サウナの楽しみ方
屋上サウナは「汗をかくだけ」の空間ではなく、工夫次第で特別なリラクゼーション体験に変わります。開放的な屋上だからこそ楽しめる景色や風、夜空を眺めながらの時間は格別です。
さらに、ロウリュを取り入れたり、ベンチや照明を工夫したりすれば、自分だけの快適空間に仕上げられます。家族や友人と一緒に過ごすプライベートサウナとしても活躍し、日常を豊かに彩る場になります。
ここでは、屋上サウナをもっと楽しむための具体的なアイデアを紹介します。
ロウリュ体験とその効果
ロウリュとは、熱したサウナストーンに水をかけて蒸気を発生させる入浴法で、屋上サウナでも取り入れることができます。蒸気によって湿度が上がり、体感温度が一気に上がることで、より深い発汗とリフレッシュ効果を得られます。
さらに、アロマオイルを混ぜれば香りによるリラクゼーションもプラス。都市の屋上にいながら、まるで森の中でサウナを楽しんでいるような感覚を味わえます。リラックスはもちろん、血行促進や疲労回復にも効果的です。
ベンチや仕様の工夫で快適さアップ
屋上サウナをより快適にするには、ベンチや内装にひと工夫を加えるのがおすすめです。
たとえば、ベンチの高さを2段にすることで温度の違いを楽しめたり、リクライニングできる仕様にすれば長時間でもリラックスできます。照明を間接的に設置すれば落ち着いた雰囲気に、スピーカーを取り入れれば好きな音楽を聴きながらサウナを楽しめます。
小さな工夫でも居心地はぐんと向上し、屋上サウナがより特別な空間に変わります。
家族や友人とのプライベート空間
屋上サウナは、一人で静かに整う時間を楽しむだけでなく、家族や友人と一緒に過ごすプライベート空間としても魅力的です。周囲を気にせずに会話を楽しみながら汗をかけるのは、自宅ならではの贅沢。
サウナ後に冷たいドリンクを用意したり、外気浴スペースで風を感じたりすれば、まるでリゾートのような体験ができます。特別な時間を共有することで、心も身体もリフレッシュでき、絆を深める場にもなるでしょう。
維持管理と使い方のコツ
屋上サウナを長く快適に使うためには、定期的なメンテナンスと、季節に合わせた使い方の工夫が欠かせません。
ストーブや配線などの設備点検はもちろん、内部の清掃や湿気対策を怠ると劣化やカビの原因になります。
また、季節ごとの外気温を活かした楽しみ方を取り入れることで、サウナの魅力はさらに広がります。
ここでは、メンテナンス方法から温度管理のポイントまで、屋上サウナを安心して続けるためのコツをご紹介します。
設置後のメンテナンス
屋上サウナを快適に保つには、定期的なメンテナンスが欠かせません。
ストーブは使用頻度に応じて点検し、部品の劣化が見られたら早めに交換しましょう。内部は高温多湿になりやすいため、利用後はしっかり換気を行い、湿気をためないことが重要です。木材部分はカビやシミを防ぐため、乾拭きや専用オイルでのケアがおすすめです。
こうした小さな積み重ねが、屋上サウナを長持ちさせ、いつでも心地よい状態で楽しむことにつながります。
季節や天候に応じた使い方
屋上サウナは季節や天候によって楽しみ方が変わります。
夏は夜に利用すれば、涼しい風を感じながらリラックスでき、日中の暑さを避けられます。冬は冷たい外気と高温のサウナとのコントラストが心地よく、外気浴も格別です。
雨の日でも、しっかりした屋根やシェードがあれば問題なく利用できます。季節ごとの特性を活かした使い方を意識することで、1年を通して屋上サウナの魅力を最大限に楽しむことができます。
温度管理のポイント
屋上サウナを快適に使うためには、温度管理がとても大切です。一般的にサウナの温度は80〜100℃が理想とされますが、好みや体調に合わせて調整しましょう。
電気式ストーブの場合は設定温度を細かく管理できるのがメリット。ロウリュを取り入れると体感温度が一気に上がるため、短時間で汗をかきたいときに効果的です。逆に、ゆったり長く入りたいときは温度を低めに設定するのがおすすめです。無理のない範囲でコントロールすることで、安全に「ととのう」時間を楽しめます。
実際の体験談・ユーザーの声
実際に屋上サウナを導入した人の声は、これから検討するうえでとても参考になります。
「夜景を眺めながら入るサウナは格別」「思った以上に家族との時間が増えた」など、体験者ならではのリアルな感想が多く寄せられています。一方で、「設置前に防水工事が必要だった」「電源工事に追加費用がかかった」といった注意点も。
成功談とあわせてこうした体験を知ることで、より現実的なイメージを持ちながら計画を立てられます。この章では都市部の事例や利用者のアドバイスを紹介します。
都市部(東京・大阪)での屋上サウナ事例
東京や大阪のような都市部でも、屋上サウナを楽しむ方が増えています。限られたスペースを活用し、テントサウナや小型のバレルサウナを設置しているケースが多いです。
特に夜景を眺めながらのサウナは人気で、日常の喧騒を忘れさせてくれる贅沢な時間になります。
また、都市部ならではの課題として、防水や防音の工事をしっかり行ったうえで導入している事例も多く見られます。工夫次第で、都会の真ん中でも快適な屋上サウナを実現できるのです。
利用者の評価とアドバイス
実際に屋上サウナを利用している方からは、「移動せずに好きな時間に入れるのが最高」「家族や友人と気兼ねなく楽しめる」といった声が多く聞かれます。
その一方で、「想定以上に電気代がかかった」「設置前の耐荷重チェックは必須」といった注意点も挙がっています。これらの体験談から学べるのは、メリットだけでなく課題も事前に把握しておくことの大切さです。
導入を検討する際は、成功事例とあわせてこうしたリアルな声も参考にすると、失敗の少ない計画につながります。
屋上サウナに関するQ&A
屋上サウナを検討するとき、多くの方が「法律は大丈夫?」「実際にどんな工事が必要?」「維持費はどのくらい?」といった疑問が出ると思います。このQ&Aでは、よくある質問をまとめ、具体的な回答を紹介します。
事前に知っておくことで不安を解消でき、安心して導入計画を立てられるはずです。気になるポイントをクリアにして、自宅屋上を理想のサウナ空間にしましょう!
よくある疑問とその回答
屋上サウナ設置の最大の壁は「設置に法律上の制限はあるのか?」という点です。答えは「場合による」で、建築基準法や消防法、マンションなら管理規約などを確認する必要があります。
また「どんなストーブが最適か?」という質問も多く、都市部なら煙やにおいの心配がない電気式にしましょう。
「維持費は?」については、電気代や消耗品代が主で、月数千円~1万円程度が目安といえます。こうした疑問を事前に解消しておくことで、導入後のトラブルを防げます。
法律や設置に関する具体的な相談
屋上サウナを導入する際は、建築基準法や消防法などの法的チェックが欠かせません。
特に耐荷重、防火、排煙の条件は重要です。マンションの場合は管理規約で禁止されているケースもあるため、まずは管理組合に確認しましょう。
また、近隣への配慮も大切で、薪ストーブを検討する場合は煙やにおいの対策が必須です。もし不安があれば、サウナ施工に詳しい業者へ相談するのがおすすめです。専門家のアドバイスを受けることで、安心して設置を進めることができます。
まとめ:自宅屋上でサウナを楽しむために
屋上サウナは、自宅にいながら特別なリラックスタイムを過ごせる贅沢な空間です。ただし、設置にあたってはスペースや耐荷重、法律や規制、工事内容などをきちんと確認することが欠かせません。
今回紹介したポイントを参考にすれば、安心して導入を進められるはずです。自宅の屋上を活用し、日常の中に「ととのう」を取り入れてみませんか?
屋上サウナがもたらす豊かな暮らし
屋上サウナは、ただ汗を流すための場所ではありません。健康維持やストレス解消の効果に加え、家族や友人と過ごすコミュニケーションの場としても活躍します。暮らしの中にサウナがあることで、毎日が少し特別に、豊かになるのです。
自宅の屋上にサウナを設置してみませんか?
「自宅の屋上でサウナを楽しみたいけれど、どこから始めたらいいのかわからない…」という方は、まず専門家に相談してみるのがおすすめです。サウナリオでは、テントタイプから本格的なバレルタイプまで、屋上環境に合わせた最適なサウナ設置をサポートしています。
耐荷重や防水といった技術的な課題も含めてトータルでご提案いたしますので、安心して理想の屋上サウナを実現できます。
まずはお気軽にご相談ください。
この記事を書いた人

私たちは誰でも安心して使えるサウナを、一台一台手づくりでお届けしているブランドです。設計から製作、納品、アフターケアまで、大工としての知識と経験を活かしながら、すべての工程に責任を持って取り組んでいます。岐阜と静岡、ふたつの拠点をベースに、お客様の声に寄り添いながら、より良いサウナを追求し続けています。